本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。 ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
  ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。
  そのための覚え書きのような簡単感想メモになります。
  評価の☆を付けるのはやめました。

★最近のお気に入り
楽園のカンヴァス  原田マハ
ライアの祈り    森沢明夫
海賊と呼ばれた男  百田尚樹
百年法       山田宗樹
ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ
妖怪アパートの幽雅な日常シリーズ
東雲の途      あさのあつこ
困っている人    大野更紗  
自分のアタマで考えよう  ちきりん
もちろん澪ちゃんシリーズは大好きで新作を待ちこがれています。     
★2013年に読んだ本で好きな本

はかぼんさん
しのぶ梅 晴天の迷いクジラ きみはいい子 路(ルウ)桜ほうさら
さくら動物病院 青空の卵 南下せよと彼女は言う
火群のごとく

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ビブリア古書堂の事件手帖5
五浦くんが栞子に告白をしてその返事を待つ間。
過去に栞子と係わりがあったひとが多く登場します。
またもマニアックな古書の情報があり、
古書に興味がないひとも、興味深く読むことができます。
私もそのひとり。
栞子の学生時代が垣間見られたり、
母親の登場で両親のことも少し見えてきました。
いろいろ謎の多い環境だけど、
ただただ本が古書が好きっていう気持ちがいっぱい伝わってきます。
明らかに、五浦くん(大輔くん)に対する接し方が良い方向に変わっていくさまも、
恋の始まりはこんなにも純粋で素敵なんですね。
そろそろ物語は終盤を迎えるそうです。
終わってほしくないような気もしますがどんな結末を迎えるのか楽しみです。
| 春色 | その他のま行の作家 | comments(0) | trackbacks(0) |
父からの手紙
謎が絡まるミステリー。
最近江戸人情ものにはまっていましたが、
やっぱりこういう現代家族のミステリーものおもしろいです。
主にふたつの家族が描かれ、
どちらも思いがけない不幸に襲われてしまいます。
自ら招いたことなのかもしれないけれど、
悲しみの連鎖が続きました。

麻美子は中学2年のとき突然出て行った父親がいる。
それでも弟の伸吾と麻美子の元には毎年誕生日に、父から手紙が届く。
いつもどこかで見ているかのような励ましや心配の言葉が綴られていた。
辛いときいつもその手紙を読み返し、いつか父と会う日を想い家族で頑張って過ごす日々。
しかしその穏やかな日々も、婚約者や他殺体で発見、伸吾が殺人容疑で逮捕という驚くべき展開になってしまいます。

もうひとつの家族、圭一は殺人の罪で服役し9年。
やっと刑務所から出てきた。
圭一を待っていると行った歌子は姿を見せず、
事件の発端となった、兄嫁のみどりの行方も知れず、
亡くなった兄のことを思いながらも自分の犯した罪の訳すら分からずに関係者を訪ねていく。
行方の分からないひとが多いのだけど、
探し歩くうちにいろいろな真実に突き当ります。

麻美子と圭一のつながり。
麻美子の父が姿を消した理由。
父はみどりと再婚したのか?
いや焼身自殺したと思っていた兄が。
父の親友、山部のこと。
その息子信勝。
男女が分かれる理由は不倫ばかりでない。
事業の行き詰まり。
家族への思い。

そして最後に明らかになった父からの手紙。
麻美子が50歳になるまであったその手紙を読んで涙がとまりませんでした。
 
| 春色 | その他のか行の作家 | comments(0) | trackbacks(0) |
待ってる
江戸の庶民の暮らしが描かれた物語には、幼子が奉公に出る話がよくあります。
母の、藪入りには帰っておいで。待ってるからね。の言葉を胸に料理茶屋に奉公にでたおふく。
仲居頭のお多代は厳しいけれど、健気に立ち働くおふく。
幼なじみの正次にかけられた言葉も母からの言葉もおふくを強くさせた。
料理茶屋にやってくる客も奉公人も、それぞれ事情がある。 でもただ懸命に正直にきちんと生きていくことが己を守り育てることだと感じます。
待っていたおふくが待たないと決めて己で人生を進んでいく。
とても頭もいいのだと思う。
おふくちゃん、尊敬します。
この先何があっても大丈夫だと思うけれど、幸せになりますように。
| 春色 | その他のあ行の作家 | comments(0) | trackbacks(0) |
甘いもんでもおひとつ
藍千堂という菓子屋を切り盛りする兄弟。
元は父親が営んでいた百瀬屋を両親が続けて亡くなり叔父に追い出されてしまったのだった。
以前は優しかった叔父に何があったのか。
しっかりものの弟、幸次郎。
少し便りない感じだけど菓子作りの腕は確かな兄、晴太郎。
職人の茂市と共に、材料も技術も確かな菓子を作りつ穏やかではいられない事件に巻き込まれてしまう。
おいしそうな和菓子が出て来ます。
材料の吟味はもちろんのこと決して手を抜かず心をこめてつくるということ。
それなのに邪魔するものがいるなんて。
従妹のお糸ちゃんの気持ちや、亡くなった両親の気持ち。
いろいろなひとの気持ちになって考えると決して恥ずかしい行動はできないのに。
ひとの心が一番難しいのはどの世界でもあることかもしれません。
意地を張らないで皆が幸せに暮らせますように。
 
| 春色 | その他のた行の作家 | comments(0) | trackbacks(0) |
ガンコロリン
医学界を知っているからかける物語だと思いますが、
そんな医療関係の短編集。

表題のガンコロリンでは、癌の予防薬で特効薬を開発した話。
その名もガンコロリン。
おもしろ〜い。
しかし癌が減って外科医の仕事が減りってあたりでは、
最近読むようになった今の医療関係の裏事情を語る本です。
病気がなぜできるのか、
癌患者が少しも減らないのは何故かということまで見えてきます。

健康推進モデルの話もおもしろいけど笑えない。
ランクA病院の話も。
近未来にありそうな話。でも怖い。

医学とは人の死を食らって生きる悪食の生命体。
毒は薬に相転換する。
お金儲けのため?
誰のためなのだろう。



 
| 春色 | ー海堂 尊 | comments(0) | trackbacks(0) |