本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。
ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
|
ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。 |
Nのために
| ||
2010.03.31 Wednesday 00:01
やっぱり読んでおきたくなります。 『告白』で、衝撃デビューを飾ってからの二作は、 残念ながらあまり好きではなかったのですが、 今回は・・・どうでしょうか。 登場人物の証言から始まりました。 野口貴弘、奈保子夫婦が死亡している現場に居合わせた、 杉下希美、成瀬慎司、西崎真人、安藤望。 おーーみんなNではないか。 題名の『Nのために』の、鍵、 誰が、誰のために何をしたか。 それぞれの、事件のとき、過去、そして十年後と証言が続きます。 野バラ壮に暮らす、杉下、安藤、西崎。 そして杉下の同級生、成瀬。 読んでいて誰のことだったかわからなくなってしまう時があり、 一生懸命頭を整理しまがら読みました。 中盤までは、 それぞれの繋がりや、考え、計画が明らかになっていくのが、 とってもおもしろく読めたのですが、 杉下と西崎の母の様子に、読んでいて気持ちが悪くなるくらい、 嫌悪感を持ってしまって、 それから物語が好きになれなくなってしまった。 結局、誰かのためになったのだろうか。 そこに愛はあったのだろうか。 | ||
第三の時効
| ||
2010.03.30 Tuesday 10:25
捜査第一科の班ごとの班長の個性から、 事件の解決まで、おもしろく読ませてくれました。 いくつかの事件で短篇のようになっていますが、 班長始め、個性的な男たちが成し遂げる仕事のかっこいいこと。 第三の時効の意味、興味深かったですね。 今朝、ちょうど有名事件の時効のことをニュースでやっていて、 時効って、公表しないほうがいいんじゃないの。って、 夫と話していました。 海外にいる間は、無効になることは、 小説に多々登場して知っていましたが、 こんな策があったとは。 モノクロームの反転でも、密室の抜け穴でも、そうですが、 最初に、見聞きしたことを疑ってかかることから、 捜査が始まるのですね。 身内も疑ってかからなくては・・・ 素直に信じて読んでいると、 どんでん返しにびっくりです。 でも、そこがおもしろいのですけれど。 | ||
千日紅の恋人
| ||
2010.03.27 Saturday 00:04
終盤が近づくにつれ、じわじわと良さを感じました。 ヘルパーのパートもしながら、 父親が作ったアパートの管理人も15年続けている時子。 別に住む母親とは、週一回一緒にカラオケ教室に通っている。 扇壮という名のアパートは、 古いものの駅近、格安の物件で、 知り合いの不動産屋の口利きもあり、 ひと月と空き家が出ないくらい満室である。 月末の家賃の集金だけでなく、 アパートの状態や、住人に気を配り、 個性豊かな住人たちに苛立つこともあるものの、 今どき珍しく人情溢れる大家さんです。 中盤までは、住人たちの騒動が中心で、 その度、奮闘する時子がいじらしい。 そしてついにこの人が運命のひとかしらと、 思うひとが住人に。 時子より10才も若いその男性は、とってもいい人で、 自然に時子と話したり、出掛けることを誘ったり、 きっと好意を持っているはずなのに、 言葉には全然しなくて、 時子もうれしいのに、バツ二であることや、かなり年上のことなので、 想いを強くもたないようにしようとしていることがわかる。 こんなに素直に自然に身近になっていく様子は、 出来過ぎな感じだけど、 いったいいつ言葉にするのかしらとはらはらどきどき。 単なるいいひとで終わってしまうのではと心配にもなってしまった。 扇壮を守ってきた時子の気持ち。 その気持ちも一緒に歩んでいけるのだとしたら、 こんなにうれしいことはありませんね。 読み終わってほんわかと温もりが残る物語でした。 ↓ぽちっと応援、していただけたらうれしいです。 | ||
ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶
| ||
2010.03.26 Friday 17:54
そして雰囲気もよく似ている。 今回のも表紙の色合いのイメージがとてもよく現しています。 忘れられない出会いといえば、 いい想い出の恋だと思うけれど、 若い頃の恋が、何年も経ってからも忘れない。 たった一日だけの出会いで、連絡先も交換しなかった彼。 ドイツイエローという熱帯魚の系列の繁殖に夢中の彼。 会うことを約束したのに現れなかった彼。 出会いの理由はひとつしかないのに、 別れる理由はたくさんある。というのが印象的。 | ||
マグマ
| ||
2010.03.25 Thursday 19:34
環境問題が大きくクローズアップされる昨今、 興味深いことでした。 実際の所はどうなのかわからないのですが、 新しいエネルギーとして実現できたら素晴らしいですね。 外資系投資銀行で働く女性が、倒産寸前の地熱開発会社を再建するために奮闘する。 開発に情熱を注いできた男たちの中に、飛び込み、 勉強をしながら理解しようと努める様子も出来過ぎだけど、 応援したくなります。 優等生な彼女が自分自身で切り開いていった道に、 少し裏がありましたが、 それは悪いことではないのではないかと思いました。 むしろ容姿端麗うらやましい。 | ||