本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。 ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
  ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。
  そのための覚え書きのような簡単感想メモになります。
  評価の☆を付けるのはやめました。

★最近のお気に入り
楽園のカンヴァス  原田マハ
ライアの祈り    森沢明夫
海賊と呼ばれた男  百田尚樹
百年法       山田宗樹
ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ
妖怪アパートの幽雅な日常シリーズ
東雲の途      あさのあつこ
困っている人    大野更紗  
自分のアタマで考えよう  ちきりん
もちろん澪ちゃんシリーズは大好きで新作を待ちこがれています。     
★2013年に読んだ本で好きな本

はかぼんさん
しのぶ梅 晴天の迷いクジラ きみはいい子 路(ルウ)桜ほうさら
さくら動物病院 青空の卵 南下せよと彼女は言う
火群のごとく

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ひなた弁当
題名の通りひなたが似合う、ほかほか温かい気持ちになれる物語でした。

49才にしてリストラされてしまった芦溝良郎。
会社に残るチャンスも同僚の裏切りで逃し、退社。
再就職先を斡旋するとの言葉も、
単に派遣会社への登録のみだった。
妻とふたりの子供もいるのに、いきなり無職になってしまう。

大学浪人中の次女とはあまり口も聞かず、
妻には責められ、家にいる場所もない。
あ〜こういう情けないことになっちゃう人、
実際にいるのでしょうね〜
気の毒だけど、やっぱり会社からしたら必要になかった人なわけで、
やめてよかったのではと思います。
現実に収入がなくなって、先の見通しが全くないので、
よかったとは言えないかもしれないけれど。

やることがなくなった良郎は、
図書館へ行ったり、街をぶらぶら。
そんな時出会ったのが、釣りをしている青年。
そして公園で見つけたどんぐり。

街や川で、食べられるものを自分で探して取り、
調理して食べる。という楽しみを見つける。

その楽しみがいつしか、人に食べてもらうことへの喜びになり、
お弁当にして売ることを考える。

こんなことうまくいくのかな〜と思うけれど、
以前よく買っていたお弁当やさんに雇ってもらう形で、
良郎の路上販売のお弁当やさんが始まる。

自生している、三つ葉や蕗、のびるやナズナ、はこべ、たんぽぽを取り、
オイカワや、マブナ、ブルーギルやスジエビ、そしてうなぎまで川で釣ってきた。
このオイカワって魚。
子供たちが小さいころ、釣りを遊びで始めたころよく釣ったな〜
確かに、川魚にしては色がとってもきれいで、
当時は家の水槽で飼っていました。
そのオイカワを食べるとは〜
ちょっと考えられないけれど、
良郎が作ったものはおいしそうに感じる。
料理本みたいに写真があるわけじゃないのに、
とってもおいしそうで、匂いまで感じられそうです。

そんなお弁当は段々評判が良くなり・・
ひなた弁当が生まれたわけです。

娘との関係もよくなって、
大きな会社に勤めるだけでなく、
なんでも、がんばっている父親の姿はかっこいいものですね。
人生これからだから。






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罪と罰の果てに
壮絶な人生だな〜
庄野聖斗(きよと)と聖美(きよみ)の兄妹。
幼いころ両親に連れられてルナファームなる施設に入ったことが、
間違いの始まりだったのだろう。
自然農法を行う場所として多くの人々が共同生活をして暮らすその施設は、
幹部以外は、相当酷い状況に置かれていた。
財産すべて渡し、無賃労働。
子供は親と離され、子供だけの世界はまた非情なる事が行われた。
これぞ新興宗教、洗脳です。
妹を守ることだけを考えている聖斗。
そこから出ることが出来たのは、
母の命をかけた出来事があったからだけど、
そこからは、親戚の元を転々としていた。

聖斗、中学のころ知り合ったのは、
野球部キャプテンで警官の息子の岸幸太。
母と二人暮らしで不良と付き合う村嶋東一。
そして、海辺の廃屋に住みつくようになった男と知り合う。
男の言葉に感動し、前向きになった幸太は、男をキリストさんと呼ぶようになる。
東一も誘い、キリストさんに会いにいくと、
東一も心を入れ替え学校にまじめに通うようになる。
そして、聖斗を連れていったとき事件が・・

その後、それぞれの人生を歩みながら再び交差する4人。
仕事が成功して大金を手にし、
豪邸に住むようになっても、幸せとはほど遠い。

彼らの人生を狂わせたものは・・

長編ながらどんどん読めたので早かったのですが、
こういう内容はやっぱり救いがない。
ただこれからの聖美には、少しは暖かい日差しが当たりますように。



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十字架
 一気読みしたことを思えば5つ星だけど、
こういう内容はあまりに辛くてたまらなくなります。
誰もこの重い荷をおろすことは出来なかったから。

中学二年、いじめを苦にしてひとりの少年が自殺した。
遺書には、いじめをしたふたりの名前と、
親友の名前と、
好きだった女の子の名前が書かれていた。

親友と名前を書かれた少年、真田裕は、
自殺した藤井俊介くんのことを幼なじみではあるけれど、
中学になってからはあまり話もしなかったし、
知らないことも多く、親友だとは思っていなかった。

自殺した日が誕生日で、電話がかかってきたのに
簡単に断って切ってしまったことにずっと責任を感じている、
中川小百合さん。

いじめを実行したわけではないけれど、
助けなかった。
何もできなっかた罪を背負い続けてふたりは生きていく。

亡くなった俊介くんの、お父さん、お母さん、弟の態度も気持ちも、
今思い出しても泣けてくる。
当然といえば当然の行動だし、
俊介くんは俊介くんでしかない。
替わるものなんてあるわけがないのだから。

中学二年までの14年間で、思い出が止まってしまった俊介くんと違い、
裕と、小百合は、高校生になり大学生になり人生は進んでいく。
そして結婚して、子供を持つようになり、
あのことを忘れる日があっても、
やっぱり十字架を背負って生きていく。

事件や事故やどんな場合にしても、子供を亡くす親の気持ちを思うと辛いです。
まして自殺。
ずっと子供を監視していることなんて出来ないし、
学校へ行ったり、友達と過ごしたり、家の外でのことは信じるしかないのです。
子供が話してくれることを信じるしかないのです。
子供からの危険信号を察してあげないとと、
カウンセラーなど先生方が言うかもしれないけれど、
そんな時ほど、必死に隠して親に兄弟に知られないようにしているかもしれないのです。
何がきっかけで、死の扉を開けてしまったのか。
考えても考えても答えの出ないことなのかもしれません。














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きままな娘 わがままな母
 37才独身の沙良。62才未亡人の母、駒子。
連作短篇で、二人の周囲が描かれています。
とってもリアルでおもしろいです。

インテリアデザイナーの沙良は、独立することになり、
母に言われるがまま、
自宅を改装して事務所にする。
段々と仕事が順調になってきて、
独身の娘と暮らす母が考えそうなことが、
事件のように起きてきます。

娘の恋を心配したり、
孫の顔が見たいと言ってみたり、
墓を買おうと言ってみたり、
娘が結婚もせず一緒に暮らしていることは、
心配だけど、結構楽しんでいますね。
お母さん。

いろんなエピソードから、
あまり好きになれない所もある駒子お母さんで、
私は沙良に、同情したくなってしました。
独身だから気ままな娘なのかもしれないけれど、
沙良はがんばっているよね。

沙良の2才年下の弟、一郎の結婚も、
そのお嫁さん、美々のことも、
家族っていいなと思えるし、
ここにお父さんが生きていたら。って思います。







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乳と卵
 芥川賞受賞作は、いつも取り敢えず読んでみるのだけど、
私の趣味ではないものが多いです。
文学的なことはわからないので、すみません。

読んで心地いいと感じる文章ではないです。
女性の赤裸裸な感情が多いのですが、同性として共感できるのでもないです。





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