本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。
ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
|
ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。 |
地下鉄の友
| ||
2009.11.30 Monday 17:40
どこかでおもしろいと目にしていたので、読んでみました。 ただ、古い。 電車や新幹線、時にタクシーなど、 乗り物に乗るひとたちの観察日記のよう。 その時代のことかがわかるという意味ではおもしろい。 10年以上前なので、携帯を持っているひとは少なく、 テレフォンカードとか、今じゃ懐かしいものも。 改札がやっと少しずつ自動改札になったり、 スイカはもちろんまだ登場していなくて、イオカードなるものが存在している。 時代は進む。変化する。 しかし、どの時代もおじさんたちがしていることって変わらないかも。 | ||
めのと
| ||
2009.11.29 Sunday 08:33
茶々は淀殿とか、淀君とも言われますね。 これはかなり史実に忠実なのではないでしょうか。 それにとても読みやすく、登場人物の気持ちに感情移入してしまい、 中盤からはもうぼろぼろ泣いてしまいました。 こんなに泣いたのも久しぶり。 浅井長政の母、阿古に見初められ茶々姫の乳母として城にあがることになった小袖。 茶々の母であるお市は、子をたくさん産むようにと乳をあげることを許されなかった。 我が子を抱くことすら叶わぬお市の悲しみを知り、 茶々を守りぬこうと誓う小袖。 その後生まれた姫、お初、お江与(後の徳川秀忠の正室)の浅井三姉妹と運命を共にすることになる。 子従関係のはっきりした時代。 主のためなら命を断つのも当たり前。 浅井長政氏の落城。 その後茶々が再婚した柴田勝家氏の楽城。 浅井氏の遺言が、強い男、決して負けない男に嫁げというのもわかる。 戦に負ければ皆死ぬのだ。 戦に負け、城を明け渡し敵に落ちる。 二度に渡り楽城を経験し、最初のときには父。 二度目には、母を亡くした。 それぞれ最後は意志をもってのことといえ、 身内を亡くす悲しみは、いつの時代も同じこと。 それでも乳母の小袖は、途中まで夫と共に過ごしたし、 子供たちとはほぼ最後まで一緒。 この中で一番幸せだったのではないかと思います。 娘は戦略として嫁がせることが当たり前。 手元に置いておけるのも短い時間。 親子が揃って過ごす時間は少ないのです。 小袖の長男、治長と茶々の秘めた恋も、私の涙の原因(TT) 公に口にすることは叶わなかったけれど、 最後まで想い合った幼き日の恋。 このことは文献に残っているもののはっきりしたことはわからないみたいですね。 なんて我がままで勝ち気なんだと思ったお江与も、 控えめなお初も、 長女として皆のこと考えながら大胆さを持つ茶々も、 みんな愛おしい三姉妹。 今までも映画やテレビドラマ、本などで、たくさん語られてきた時代だけど、 実際に目にしているみたいに情景が浮かび、人物像もわかりやすく読ませてくれます。 お薦めです。 | ||
年下の男の子
| ||
2009.11.28 Saturday 10:04
37歳のキャリアウーマン、川村晶子は遂にマンションを購入。 女ひとりで生きていくことを決断したかのようだけど、 決して結婚を諦めているのではない。 それでももう4年も彼氏なし。 仕事ではお局様のような立場だけど、 いやな感じは全くなく、仕事もそつなくこなし、 そんな美人じゃないみたいだけど、中々好感持てるひとです。 そんな時、仕事でのハプニングから、 14歳年下の児島くんと出会う。 取り引き先の契約社員の彼は23歳。 展開的に、恋愛に発展するのだろうと予想できますが、 その過程がとてもうまく表現されています。 若さゆえかぐいぐい積極的な彼の気持ちを推し量りきれない晶子。 好感もたれてはいるみたいだけど、 一体どういうつもりで誘うのだろう。と、思いますよね普通。 でも、児島くんの素直なところや、女性の接し方のかっこよさに私はすぐ惚れてしまいそう(^^; 好きだと言われても冗談だとしか思えず、 若い女の子を紹介したり、逃げている晶子はかわいいな〜 世間的に見て10歳以上年下の男との恋愛なんてありえないと言っていた晶子に、 好きになった女が14歳上だっただけと堂々と言える児島くんのかっこいいこと。 彼が何歳になったら私はと、先のことを考えて後ろ向きになってしまうのもわかるけれど、 思いっきりのめり込んだっていいじゃない。と 晶子をけしかけたい気持ちにもなってしまいました。 だって私の好きな芸能人とはちょうどこれくらいの年の差。 つい、妄想しちゃったよん(^^; | ||
筆談ホステス
| ||
2009.11.27 Friday 20:30
以前テレビで紹介されていた里恵さんのこと。 気になって読んでみました。 1歳10ヶ月で聴力を失い、聴覚障害を抱えて生きてきた彼女が、 銀座でホステスをして成功する今までが描かれています。 ホステスの道を見つけるまで、 彼女のことを理解してくれた人たちもたくさんいますが、 中には理解どころか傷つけられた人たちも。 普通に生きていても、悪意のある人たちを知ってしまうこともあると思います。 そういう時、どう対処するか。 もちろん力になってくれた人との出会いもあり、 今があるのですね。 耳が聞こえないということがどういう世界なのか、 いろいろなことをどう理解しているのか。 よくわからないことはたくさんありました。 でも、彼女にしたら聞こえる世界を知らないので、 それが普通なんですよね。 ホステスを始めてからの、ホステスの心得みたいなものは、 なるほどこうして男の人を操るのね。 と、悪い意味でなく勉強になることも多いです。 彼女が書く言葉には納得させられることも多く、 きっとたくさん勉強もしているのだろうと、 のんびり暮らしている自分が恥ずかしくなるほどでした。 最後に、親の立場から言うと、 厳しかったお母さんの気持ちが私にはわかります。 思春期、家出を繰り返す娘にどれだけ心痛めたか。 | ||
ノーフォールト
| ||
2009.11.26 Thursday 00:22
素人の私からは少し難しい表記もありましたが、 これでもわかりやすくしてあるのでしょうね。 すぐ物語に引き込まれていました。 柊とかいて「ひらぎ」と読む柊奈智は産科医5年目。 お産の感動をやり甲斐とし日々忙しい勤務に追われている。 自身は離婚して、まだ小さい息子ともほとんど一緒に過ごせない。 そんなある日、徳本美和子という妊婦の胎児が危険な状態になり、 緊急に帝王切開をする。 無事に赤ちゃんが産まれ、母親も助けることが出来たのだが、 その後、奈智の医師としての進退を揺るがす思いがけない事態に陥ってしまう。 実際の医学界の問題を広く問いかけたかったのでしょう。 最近の医療関係の小説には、こうした医師不足や厳しい勤務体制、 医療過誤やマスコミ報道などの問題がよく出てきます。 何も知らない素人は、マスコミで医療ミスなどと報道されると、 医学のことなど何もわからないし、 ただひたすら患者側からしか見られなくなってしまいます。 でも今回のように、一生懸命努力もし、志しを持っていた医師が、 心迷い、意志が閉ざされるような事態になることは、 なんとしても避けなければならないと思います。 本人の与り知らぬところでの争いも、 どうして起きてしまうのでしょう。 命の誕生という神秘の世界。 感動以外の何者でもありません。 どうか医学の道を志すひとの努力が報われる世界になりますように。 そして、皆が充分に平等に治療を受けられる世界でありますように。 最後の手紙、岡井崇って、誰? って思ってしまいました。 なんて失礼な(^^; 作者さんでしたね。 おっと、びっくり! 今やっている『ギネ』ってドラマがこれじゃないですかーー ドラマ見ていないのだけど、 CMで、「徳本美和子さんを殺したのはあなただ」なんて言葉が聞こえてきて、 すっごくびっくりしました。 なんと全然知らずに読んでいました。 ちょっとドラマも見てみよう。 | ||