本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。 ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
  ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。
  そのための覚え書きのような簡単感想メモになります。
  評価の☆を付けるのはやめました。

★最近のお気に入り
楽園のカンヴァス  原田マハ
ライアの祈り    森沢明夫
海賊と呼ばれた男  百田尚樹
百年法       山田宗樹
ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ
妖怪アパートの幽雅な日常シリーズ
東雲の途      あさのあつこ
困っている人    大野更紗  
自分のアタマで考えよう  ちきりん
もちろん澪ちゃんシリーズは大好きで新作を待ちこがれています。     
★2013年に読んだ本で好きな本

はかぼんさん
しのぶ梅 晴天の迷いクジラ きみはいい子 路(ルウ)桜ほうさら
さくら動物病院 青空の卵 南下せよと彼女は言う
火群のごとく

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ジョゼと虎と魚たち
 表題作他、いろんな女性が登場する短編集です。

映画化もされていて、多分結構有名な作品だと思うけれど、お初でした。
田辺さんというと、以前宝塚をよく見ていたときに、お見かけした(雑誌やテレビで)のが印象にあります。

初出は20年前ということで、文章や背景が古い感じはするものの、
どこかずれている女たちに共感してしまっていました。

「男たちはマフィンが嫌い」とか、好きかも。
マフィンが焼けたら喜んでもらえると思う女はきっと多いよ。

ジョゼと虎と魚たち」は、足が悪くて車いすの女と、
ほっとけなくて一緒に住むようになった管理人こと恒夫。
きつい女性に見えるけれど、祖母が亡くなったときの心細さ。
自分のことをジョゼと呼ばせるこの女の子の心情が、喜怒哀楽が、
手にとるようにわかります。
好きなひとと一緒に虎を見ることが夢だった。とか、実はとってもかわいらしい。





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旅をする木
ずっと前から読んでみたかった本です。

アラスカの大自然の中で生きる筆者のエッセイです。

たくさんの自然の描写に、日本のちっぽけな町で生きている自分が、
いかに狭い世界で生きているか、愕然としてしまいます。
でも、こうして本を読むことでほんの少しでもその大自然を感じることが出来るのですから、本って素敵ですね。

高校生のころ、ひとりでアメリカで行ったエピソードや、
友達の死。
さまざまな悲しみや、知らなかった世界を経験し、人生の岐路に立ち、
人生とは。と大きく考えるきっかけになります。

人生がいかに短いものかなんて、
あまり考えていませんでした。
自分はなんてのんびり生きているのだろう。
ある日突然断ち切られるものだと、
言われてみれば、そうなのだけど、
考えずに生きています。

多くの仲間の死を見て来て、
確かに自然の中、危険も多いけれど、
普通に生きていたって何があるかわかりません。

世界が明日終わりになろうとも、私は今日リンゴの木を植える。

いろんな後悔がある私だけど、
いつ世界が終わるのかわからないから、
たまには肯定してみてもいいかもしれないと思ったのでした。





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魔羅節
 明治の時代。田舎を舞台の短編集。

出て来る人たちは皆貧乏で余裕がなく、
肉欲に走るしかなかったのかと思うけれど、
集団暴行、幼児虐待、強姦といった性犯罪ばかりで、
気味が悪いです。

女が軽視されている。
そんな時代もあったのだと、軽く考えることは出来ない。
そこに悪意が感じられるから。






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富士日記
 富士山に山小屋を建てて暮らす家族の日記帳です。
作家である夫から、代わる代わるメモしようと始めたものが、
ほとんど妻の百合子さんの日記になっています。

実はどうしてこれを読もうと思ったのかと言うと、
図書館でぱらぱら見た所、
私が産まれたころからこの日記が始まっていたのです。

日記には、毎日の献立や買い物、その値段まで書いてあるので、
当時の生活がわかり、とても興味深いものでした。

多くの人々とかかわりながら山と東京を行き来する日々。
一般の人たちより裕福な暮らしのような気もしますが、
淡々とした日記の中にこそ本当の人生がつまっているように思います。

今、とてもブログが流行っていて、
いろんな人の日記を、いろんな人が読む時代。
それも不思議な現象だと思いますが、
人は何かしらの記録を残したいものなのかと改めて感じました。





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やがて目覚めない朝が来る
有加のおばあちゃんは、みんなに蕗さんと呼ばれている。
元舞台女優でもある。
密かに有加の父親である息子を産み、
自分のことを蕗さんんと呼ばせて育てた。
マネージャーのように側にいる、富樫さんのことをママと呼ぶように育てているのを見てわかるように、ちょっと複雑な親子関係だ。

その他にも魅力的な人たちがいつも蕗さんの周りに集まっている。
年齢は出てこないけれど、
みんなそれぞれいい年だと思う。

段々晩年になってくるのがわかる。

題名にある「やがて寝覚めぬ朝」は、いつやって来るかは誰にもわからない。

みんなの人生を見て来た有加も、結婚して離婚して再婚して、
人生は動いている。

先のことはわからないけれど、
誰の人生もキラキラ輝く瞬間がある。
そう思える物語でした。




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