本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。 ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
  ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。
  そのための覚え書きのような簡単感想メモになります。
  評価の☆を付けるのはやめました。

★最近のお気に入り
楽園のカンヴァス  原田マハ
ライアの祈り    森沢明夫
海賊と呼ばれた男  百田尚樹
百年法       山田宗樹
ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ
妖怪アパートの幽雅な日常シリーズ
東雲の途      あさのあつこ
困っている人    大野更紗  
自分のアタマで考えよう  ちきりん
もちろん澪ちゃんシリーズは大好きで新作を待ちこがれています。     
★2013年に読んだ本で好きな本

はかぼんさん
しのぶ梅 晴天の迷いクジラ きみはいい子 路(ルウ)桜ほうさら
さくら動物病院 青空の卵 南下せよと彼女は言う
火群のごとく

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甘いもんでもおひとつ
藍千堂という菓子屋を切り盛りする兄弟。
元は父親が営んでいた百瀬屋を両親が続けて亡くなり叔父に追い出されてしまったのだった。
以前は優しかった叔父に何があったのか。
しっかりものの弟、幸次郎。
少し便りない感じだけど菓子作りの腕は確かな兄、晴太郎。
職人の茂市と共に、材料も技術も確かな菓子を作りつ穏やかではいられない事件に巻き込まれてしまう。
おいしそうな和菓子が出て来ます。
材料の吟味はもちろんのこと決して手を抜かず心をこめてつくるということ。
それなのに邪魔するものがいるなんて。
従妹のお糸ちゃんの気持ちや、亡くなった両親の気持ち。
いろいろなひとの気持ちになって考えると決して恥ずかしい行動はできないのに。
ひとの心が一番難しいのはどの世界でもあることかもしれません。
意地を張らないで皆が幸せに暮らせますように。
 
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いつか夜の終わりに
会えなくなってしまった人たちとのキセキ。
現在も過去も未来も関係ない。目をつぶってみればなんだって見える。って言葉が印象に残ります。
人はときにどうしようもなく道を踏み外してしまうことがある。
おろかな現実の中にも一筋の光が感じられる。
親子や夫婦や家族の思いがぎりぎりのところで引き止められる。
希望さえ感じられる。
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ハラボジの手紙
日本人の父と韓国人の母を持つ少年。
ハーフと言われる子供たちはいじめの対象になることが多いのでしょうか。
残酷なまでに他者と違うものを排除しようとしてしまう。
そんないじめにあって不登校になった少年を連れて、母は故郷の韓国に帰ります。
親や兄に反対されても日本に嫁いだ母は頭を下げ実家でしばらく暮らすことになります。 畑に行くおばあちゃんと仕事探しをする母は毎日出掛けて少年はここでもひとりぼっち。
でも、偏屈で近づかないように言われていた隣のおじいさんと密かな交流が始まりました。 妻を亡くしたばかりのおじいさん。 生きている間は優しい言葉のひとつもかけることが出来ず不器用に生きていました。 でもおじいさんはおばあさん宛てに毎日手紙を書いていたのです。
どうしておばあさんが生きているうちにと思ってしまうけれど、こういう真剣に生きてきたからこそ身内に厳しく、 優しくするなんて思う間もなく生きてきた不器用なおじいさんっていそうです。 おばあさんにその気持ち届きますように。 少年には、おじいさんの経人生験からくる思いが届いたと思います。
これからはどこででも腐ることなく頑張れるでしょう。 何かあったときはおじいさんを思い出して。
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思い出のとき修理します2
『思い出の時 修理します』
の看板を掲げた時計店。
店主の秀司、恋人で美容師の明里。
傷ついた記憶を持つひとたちが訪れる。

 
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鯖猫長屋ふしぎ草紙
 どうも最近、猫ものを手にとってしまいます。
かわいいのにちょっと生意気で人間のことすべてお見通しって雰囲気の鯖猫。
三毛ちゃんですね。それも雄。
ある長屋で暮らすことになった『サバ』という名前の雄の三毛猫と
飼い主の売れない画描き捨楽。
若い女性お智が越してきてから何やら事件が次々と。
捨楽の過去も何かあると思わせ長屋の面々もお智も、過去に何かあるような。
悪いひとはいないようで最後に正体を表したのは意外な人物でした。
途中、迷子のわんちゃんもいい味だしてました。
人間以上に人情深く思慮深い。
助けてもらってばかりで申し訳ない。
サバちゃん賢いな〜
そう。サバちゃんが長屋でえらいのです。
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信玄の軍配者
 早雲の軍配者が、良さそうと聞いていたのですが、
先にこちらを読んでしまいました。
軍配者3部作の2作目。3作目は夏頃刊行予定です。

題を見たらわかるように、こちらは武田信玄のことですが、
信玄に仕えるまでの事の方が多く描かれています。
また、早雲の軍配者では、3人の少年たちの出会い、学生時代などが描かれているようですが、
(やっぱり先に早雲を読んだ方がよかったですね)
こちらはその後。
と言っても随分経っていて、山本勘助を名乗る四郎左はすでに40代。
生まれはそこそこなのに、病から醜い容姿になってしまい、
不遇な対応を受けてきた。
親友である、小太郎(早雲編)、冬之助(謙信編)も、少し登場しますが、
戦国の時代にこのような親友関係があるということにまず感動。
そして、容姿でひとを判断することなかれ。
それに尽きますね。





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そして、警官は奔る
 私には『ギフト』のイメージが強いのですが、
警察小説。第二弾のようです。

主人公の武本正純は、まじめで正しい。
鬼畜とまで言われるが、
最後まで、地味な主人公だったな。
3ヶ月前までは、国際組織犯罪特別捜査隊にいたが、
ここ蒲田署刑事課の強行犯係に異動。
新しくコンビを組んだ和田弘一は、最初から武本のことをうとましく思っているようだった。

主婦の通報により張り込んでいた家から、
ひとりの少女を保護。
人身売買が明らかになる。
そこから、不法滞在外国人の母と子供を追っていくことになる。

そんな中、以前の職場で年下の上司だった潮崎と再会。
茶道家元の次男でありながら警察小説好きでよく言えば天真爛漫な彼は、
自ら警察署を去っていったのだが、
自身の努力で国家公務員1種に合格。
キャリア組として春から戻って来るという。
そんな今は民間人の潮崎も絡み、
羽川のぞみという女性を軸に事件が進み始める。

のぞみを紹介した、尊敬する上司の小菅。
警察官は組織の部品だという彼の言葉が、
武本の心に刻まれる。
裁くのは、警察でなく法だということや、
民間人の警察に対するイメージも興味深い。

のぞみに会いに行く途中、保護することになった不法滞在外国人の女性と子供。
日本にお金を稼ぎにきたもののピザが切れ、
それでも日本に留まるために彼女たちがすることは、
日本人の子供を産み、認知してもらうこと。
しかし、認知してくれる男は少なく、
虐待されたり、売られたり、夜の町を彷徨う子供たちがいる。

そんな子供たちを、違法とわかっていながら、
保育所のようにして預かっているのぞみ。
元大学教授で、医師の辻岡という男が、
場所と医療の提供をしていた。

悪いこととわかっていながら、すぐ摘発することが出来ない武本。

のぞみの笑顔や優しい言葉に翻弄される男たち。

冷血といわれる和田の家族のこと。
小菅のしていたこと。
のぞみの過去、真実。

特に和田の家族のことは、警官だったから起ってしまったあまりに哀しい事件。

鬼畜といわれる武本が、彼らに対してしたことは。

難しい問題で暗くなりがちな物語が、
毎朝、朝食のお弁当を持って武本を待っている潮崎が登場するとぱっと明るくなる。
そんな潮崎すら打ちのめされたのぞみの真実。

堂々巡りかもしれないけれど、
彼ら警官は立ち向かっているのですね。











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夜市
評価:
恒川 光太郎

 ぞぞぞぞーーーと、何か怖いぞ。と思って読んでいましたが、
これって、ホラー小説大賞受賞作じゃないですか。
本当はホラーには手を出さないし、
映像だったら絶対に見られないのだけど、
これは単なるホラーじゃないですね。
おもしろいです。

ネタバレたくさんです。





表題の『夜市』

裕司は、子供のころ弟と一緒に夜市に迷いこんだことがあった。
不思議な不思議なその市場では、妖怪たちがさまざまなものを売っていた。
しかし、何かを買わないと出ることができないという。
裕司は野球の才能と引き換えに、弟を売ってしまう。
夜市を出た裕司は、弟が存在しないことになっていることに、
驚き、罪悪感を抱いて生きていた。

そして大人になったある夜、友人のいずみを誘って再び夜市を訪れる。
弟を買いもどすために・・

妖怪たちの様子がおどろおどろしいのだけど、
その幻想的な怪しさに興味を惹かれます。

何かを買わないと出られないと知ったいずみは、
裕司が自分を売って弟を買い戻すつもりかと思うのですが、
違いましたね。
逆転の発想。
何も持っていなくて、命以外に売れるものは、とか、
クイズになりそう。
兄の後悔は理解できる。
弟の不思議な人生は、経験しなくちゃわからない。
経験したくはないけれど。
才能とか、自由とか、若さとか、売り買い出来てしまったら、
世の中狂ってしまうよね。


もうひとつは『風の古道』

こちらも少年ふたりが、人間界でない世界の道に迷いこんでしまった物語。
古道のものは外に持ち出す事が出来ない。
おもしろいのは、時々外(人間界)へ行って輸入のように物を買ってきて売っているひとがいること。
輸出は出来ないけどね。
やはり、妖怪というのか、死者なのかおどろおどろしい者たちが通ります。
ひとりの少年がとんでもないことになって、
古道から出られなくなったとき、
もうひとりの少年のけじめの付け方。
そして、古道で生まれ決して外へは行けない青年。
そこしか知らないのならば、不幸だとは限らないかも。

古道に風が吹く。
多くの迷いをのせて・・










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紅葉する夏の出来事
禁断のパンダの作家さんです。

両親への殺意を抱く高校生。
転落していく元サラリーマン。
ゴミ屋敷に暮らす老婆。
この3人を中心に重なりあったひと夏の出来事。

ミステリーとしてなかなかおもしろかったですが、
それぞれの立場が、現代社会の縮図のように、
痛々しくて、切ないです。
もしも、と考えてしまうことは詮無いことだけど、
あのとき、受験に失敗していなかったら、
ラーメン屋が成功していたら、
など、人生の方向が真逆に進んでいたら起きなかったできごとかもしれない。
それとも、どう進んだとしても結果同じなのかもしれない。
心から悪いひとはいなくて、
不良と呼ばれる少年たちも、
落ちこぼれてしまった大人たちも、
ひとりで暮らす老婆も、とてつもない孤独と弱さを感じるだけ。
順調に見えた進学校に通う少年も、同じでした。

過去に戻ることは出来ないけれど、
やり直しは出来る。そう思いたいです。







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銀の檻を溶かして
  妖綺談とサブタイトルの中にあったので、
怖いかと思ったら、なんともかわいい妖怪さんが主人公たちでした。
3人の妖怪が営む薬種店。
おどろおどろしい感じは全くなくて、
ただただかわいいイメージです。
アニメで観たら良さそうです。

そんな彼らのことをどこかで聞きつけ、
問題解決のため相談にくるひとたち。
最初に相談にきたひとがなんだかうさん臭そうで、
でもしっかり嘘を見抜くところは、さすが探偵。

3人それぞれのキャラも際立っておもしろい。
事件もいろんな要素が絡まり合って複雑でした。
いろいろよかったと思うけれど、
実はそんなに盛り上がって読んでいなかった私。
どうしてだろう。







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