本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。
ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
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ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。 |
医は仁術なり
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2014.02.28 Friday 21:56
最近時代もの読むことが多くなりました。 こちらは医術もの。 それも新しい町で開業したもののお金のない患者ばかりで治療費をもらうことがなかなかできなくて・・ おもしろい場面がたくさん。 思わず笑ってしまいます。 それでも悪事を見抜き世直し稼業に乗り出すことに。 その仕掛けがまたおもしろい。 |
揺れ惑いおり妻逝きて
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2014.02.14 Friday 14:04
配偶者や親、身近な人たちの死について考えてみたことがある。 人生後半に差し掛かり、親の死に目にもあった。 避けることのできない問題である。 もちろん夫より自分が先に逝く可能性もある。 長年連れ添った夫婦というのは他人でありながら、 濃厚に人生を共にしてきた人間である。 この本は、最後まで生きることを諦めなかった妻を、 妻の希望で病院でなく自宅で看取った夫の記録である。 実体験を元にしているそうなのでよりリアルに感じる部分もある。 自宅で介護するのは本当に骨が折れる。 私も短い期間でしたが義母を家で介護していたことがある。 出来るだけ家にいたいと願いながらも、 最後は自分から病院へ行くと言った義母。 医師に最後の望みをかけていたのかもしれない。 苦痛に耐えられなくなったのかもしれない。 それでも病院でも最後のとき、子、孫、兄弟全員が回りにいた。 義弟が幸せな最後だったね、と言ったけれど、 何が正解かなんてわからない。 本人の希望。残されるものの意思。 出来るだけ尊重されるべきものだけど、考えても考えてもわからない問題だ。 最近はいつ死んでも恥ずかしくないようにしたいといつも思う。 その日がいつか誰にもわからないのだから。 |
待ってる
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2014.01.27 Monday 13:37
江戸の庶民の暮らしが描かれた物語には、幼子が奉公に出る話がよくあります。 母の、藪入りには帰っておいで。待ってるからね。の言葉を胸に料理茶屋に奉公にでたおふく。 仲居頭のお多代は厳しいけれど、健気に立ち働くおふく。 幼なじみの正次にかけられた言葉も母からの言葉もおふくを強くさせた。 料理茶屋にやってくる客も奉公人も、それぞれ事情がある。 でもただ懸命に正直にきちんと生きていくことが己を守り育てることだと感じます。 待っていたおふくが待たないと決めて己で人生を進んでいく。 とても頭もいいのだと思う。 おふくちゃん、尊敬します。 この先何があっても大丈夫だと思うけれど、幸せになりますように。 |
雪猫
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2014.01.15 Wednesday 14:21
彼が人間の姿をした猫だったり、 狼人間だったり、 動物が人間の姿のなってしまう物語も多いですね。 今回は時々人間の姿になる猫のタマオと少女の小さな恋物語。 猫ちゃんて本当にこう言ってそうだなと思うのも人間の勝手な考えかもしれないけれど、 きっと優しさは伝わる。 |
火群のごとく
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2013.12.17 Tuesday 12:58
最近ドラマとか映画とか映像化されるもののほとんどが小説なと原作ものが多くて 小説で読むのが好きな私としては納得いかないものが多く(生意気ですみません) あまり見たいと思えないのですが、 これは是非映像化してほしいな〜なんて思う作品。 キャストにも寄りますが、少年剣士たちの姿を目で見てみたい。 山河豊かな小舞藩で暮らす少年たち。 林弥、和次郎、源吾。 14才の少年たちはまだまだ子供のような楽しい暮らしをしつつ一緒に道場へ通う中。 穏やかに楽しく時に厳しく過ごしている。 そんなある日、林弥の兄、結之丞が何者かに殺される。 あらゆることに秀でていた兄を敬愛していた林弥は信じられずでも何が出来るわけでなく過ごすのみだった。 そこに透馬という同じ年頃の少年が小舞に来てから運命が動き出す。 透馬と林弥たちのやりとりが爆笑してしまうほどおもしろい所が多く読んでいて楽しくてしょうがない。 こういうの久しぶり。 女性に対するぎこちなさや、兄嫁にたいする林弥の気持ち。 強くなりたいという男心。 いつの時代にも共通する思いもある。 政治が絡む暗さや陰謀。 友の死に対する哀しみと無念。 大きくなってほしい。 本当に清々しい風が吹いている。 素敵な物語でした。 |
たまゆら
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2013.12.03 Tuesday 15:50
訪ねてくる人々に温かい汁を出し、静かに話を聞く。 そこから山に入るもの帰るもの。 山から戻るもの帰らないもの。 ただ静かに付き添う老夫婦がいる。 ある時、18才の真帆子が訪れた。 愛する少年が父親を殺し、姿を消した。 この山に行ったはずだと訪ねてきた。 真帆子に話を聞き、一緒に山に入ることにした夫婦。 この夫婦にも愛ゆえ引き起こされた恐ろしい罪を背負っていた。 この夫婦、特に日名子の過去の話には驚愕でした。 すべてを失い償いのため山から逃れられずに生きていくしかない。 山は人の営みとは無縁にずっとそこにある。 | ||
はなとゆめ
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2013.11.20 Wednesday 16:00
清少納言の戦いの日々。 28才のとき一条帝の妃、定子様に仕えることになった。 華やかな宮中の世界に戸惑い萎縮していたが、17才の定子様から漢詩の才能を認められ引き出してもらい、 存在価値を高めていく。 私が小説を読むことが好きなのは、映像で見る物語よりも想像でしかないけれどその世界を自分なりに感じやすいと思うからです。 華やかなだけではなく人間くさい部分も含めて すっかり宮中に入っていましたよ。私が(^^; 定子様のような高貴な方のその地位以上に人間的に素晴らしいこと。 清少納言が惚れ込んだ主であるというのもとてもわかります。 ゆめ見させてもらいました。 |
紫の結び一
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2013.09.30 Monday 11:30
源氏物語の新訳。 今までもいくつかあったと思いますが、楽に読みすすめられる上に原典の良さを知ってほしいという思いで書かれたそうです。 古典で読むの難しいですものね。 私なんて大和和紀さんの『あさきゆめみし』の影響しかありません。 すみません。 でも物語は好きです。 たまらなく女性の気持ちに感情移入してしまいます。 それぞれの気持ちになって喜んだり悲しんだり、 一番はなんといっても紫の上さまが好きで理想ですね。 そんな紫の上を中心に再構築されたと帯に書かれていたのに、 紫の上さまの登場が少ないです。 ちょっと物足りない。 多くの登場人物がいるので難しいのかもしれないけれど、 紫の上さまの心情がこれではよくわからないな。 この先に期待します。 |
南下せよと彼女は言う
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2013.09.26 Thursday 11:51
旅先の7つの物語 旅先には物語が似合う。 これを読んだら絶対に旅行に行きたくなると思います。 私なんてこの通りに旅をしてみたいなんて贅沢なことを考えてしまいました。 『アムステルダムたち』 オランダ アムステルダム 高校時代の男友達3人の旅 美術館を巡るうちに彼女がフェルメール好きだとわかり・・ 『橋、燃える』 ドイツ スイス ドイツ古城めぎりとアルプスの旅というツアーに参加した修平と静枝。 スイスが20年前にふたりが出会った街だった。 当時結婚していた修平とは不倫だった。 『秋の休暇』 フランス 母が亡くなり、母の友人を訪ねる旅 『添乗員のクリスマス』 ドイツ サンタと出会うクリスマス三都物語の添乗員の笹本 15人の参加者のうちひとりで参加の川合満に興味を持つ 仕事中に特定の参加者と仲良くするわけにはいけないけれど、偶然の出会いを楽しんでいた。 不思議な女性でした。 このクリスマスの雰囲気一度味わってみたいな〜 毎年特別にクリスマスを意識しているわけではないけれど、これは乙女心くすぐりますね。いくつになっても。 『ピアッツアにようこそ』 イタリア 有休をとってイタリアに行くことにした麻美子。 イタリアに住んでいる学生時代の友達美咲に行くと言ったらアテンドしてくれるというかそれほど親しかったわけでもないので気がすすまない。 でも当日急な出張で代わりに来たのは美咲の部下の峰村亜弥。 初対面のひととの旅に緊張するけでど意外と話が合い 男性2人組とも出会い、楽しい旅に。 『南へ・・・!』 スペイン 妻が亡くなり、一緒に行くつもりだったスペインへひとりでやってきた村野。 旅行の計画はすべて妻がやっていたのでどうしてここに行きたかったかわからない。 でも妻が付けたガイドブックの印に従って旅をする。 南へ南へ 『永遠の一日』 ハワイ 新婚旅行でやってきた和樹と華恵。 華恵は小学1年のころ1年間だけ母とふたりでハワイで暮らしていた。 その当時の友達と会い楽しい時間を過ごす。 簡単にあらすじを書きましたが、どれもとても素敵な物語でそれぞれ長編で読みたい感じです。 実際に旅行に行くことは少ない私ですが、 2つ前に読んだ本のモンゴルとカナダ始め、こんなにも多くの旅を感じ今旅行に行きたくてしかたありません。 現実問題なかなか行けないのですけどね。 その時まで大事に持っていたい本です。 |
奇跡の紅茶専門店
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2013.09.20 Friday 08:26
なんて素敵なお店なのでしょう。 自己啓発本のような物語になっています。 傷つき苦悩してる人たちがこのお店をくぐりマスターに出会って話を聞いてもらったとき。 マスターが言うひとことが、皆を前向きに変えていきます。 そんな簡単に行かないだろうとか、 聞いたことあるような出来事だわとか思いますが、 美味しいそうな紅茶を想像しながら素直に読むのがいいと思います。 | ||