本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。 ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
  ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。
  そのための覚え書きのような簡単感想メモになります。
  評価の☆を付けるのはやめました。

★最近のお気に入り
楽園のカンヴァス  原田マハ
ライアの祈り    森沢明夫
海賊と呼ばれた男  百田尚樹
百年法       山田宗樹
ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ
妖怪アパートの幽雅な日常シリーズ
東雲の途      あさのあつこ
困っている人    大野更紗  
自分のアタマで考えよう  ちきりん
もちろん澪ちゃんシリーズは大好きで新作を待ちこがれています。     
★2013年に読んだ本で好きな本

はかぼんさん
しのぶ梅 晴天の迷いクジラ きみはいい子 路(ルウ)桜ほうさら
さくら動物病院 青空の卵 南下せよと彼女は言う
火群のごとく

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水を抱く
エロ描写満載でそれでも愛故ならばと読みすすめましたが、
愛というには暴力的で自堕落な展開でした。
『眠れぬ真珠』を超えたと帯にあったので期待してしまいました。
後半そこで震災の話になるのもちょっと・・・
 
| 春色 | ー石田衣良 | comments(0) | trackbacks(0) |
余命1年のスタリオン
余命宣告された闘病物は物語にたくさんあります。
ゴールがなんとなくわかってしまう物語ではあるけれど、
そこに行くまでの生き方はそれぞれで残された日々をどう過ごすかに尽きますね。
第一回スタリオンボーイを受賞後、モデルとしてデビュー。
その後俳優として活躍。
特に種馬キャラとして人気を博している。
そんな小早川当馬が、長く続く咳が気になり受診し肺がんで余命1年だと告知される。

その後、がんであることを公表し最初で最後になるだろう主演映画の制作にそれこそ命を注ぎ取り組む姿が描かれる。
芸能界や映画作りの環境、実情が簡単に映画作りなんて出来ないと物語っている。
己の命さえも宣伝の対象にしてしまう。

また子供を残したいという思いは、わからないでもないけれど、
正直ちょっと引きます。
あかねが良い子でよかったけれど、本当にそれでいいのかなと思ってしまいます。

病気になったから真実に愛したい女性に気づけたという結果になり、
少しの平穏の日々があったけれど、
哀しい未来には違いない。
でもあかねが子供を育て、当馬の母と過ごす姿が想像できるところが救いですね。

 
| 春色 | ー石田衣良 | comments(0) | trackbacks(0) |
マタニティ・グレイ
 男性の作家さんでもこういう妊娠出産のお話を書くのですね。
さすがプロだわ。
出版社の編集部で働く千花子は仕事も充実、夫とも順調な生活を送っていた。
ただ子供嫌いで子供はいらないと言っていたのに妊娠してしまう。
それまで子供嫌いだと言っていた千花子に対して読んでいて嫌悪感を持ってしまったのだけど、
それぞれ考え方も生きてきた環境も違うしと、
どうか折角授かった命に対して誠実に接してほしいと願いながら読み進みました。
すでに出産を経験したひとも、これからのひとも、
妊娠出産という大きなできごとに対してどう心を持っていくか、
夫婦で親子でどう関わっていくか。
命の大きさと共にいろいろ感じることが出来る小説だと思いました。

| 春色 | ー石田衣良 | comments(0) | trackbacks(0) |
波のうえの魔術師
 これは、息子が買ったというので、貸してもらいました。
いかにも息子が好きそうな内容でした。

就職が出来ずにパチンコ屋で毎日を過ごすような生活をしていた青年の前に、
謎の老人が現れた。
投資家である老人の秘書として、コンビを組むことになる。
何ひとつ知らない彼に、株式市場のしくみを徹底的に教え込む。
教え方もまたおもしろい。

何故、彼だったのか。
この後、彼のがんばりもあるけれど、出来過ぎな展開で、
経済の波を乗りこなしていく。

老人の若い頃からの話が興味深い。
株のことをよく知らない私には、少し難しい表現もあるけれど、
こういう世界もあるのかと、おもしろく読みました。










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| 春色 | ー石田衣良 | comments(0) | trackbacks(0) |
スローグッドバイ
 石田氏、始めての短篇集であり恋愛作品集だそうです。
なので、少し前の作品ですね。
どうも、長編だと先が気になって早く読んでしまうのに、
短篇集はのんびり読む傾向にあるなあと思うのですが、
ゆっくり読むのが短編集の楽しみかたなのかもしれないと、
石田氏のあとがきを読んで思いました。

共感できる女性も男性も、できない人たちも、
それぞれの人生を生きていて、
こんなにたくさんの話が詰め込まれてちょっと付き合うのに、
疲れてしまう感じもありました。
贅沢でわがままな読者ですよね。
すいません。

好きなのは、『ローマンホリデイ』かな。







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| 春色 | ー石田衣良 | comments(0) | trackbacks(0) |
チッチと子
これだけ読書をしている私としては、
出版業界や作家の生活など興味深いのですが、
そんな世界が堪能できたし、ほろりとさせられる部分もありとてもよかったです。

4年前に妻を交通事故で亡くした青田耕平は息子とふたり暮らし。
小学4年の息子は、カケル。
カケルが父のことをチッチ。母のことをママッチと呼ぶんですね。

耕平は、デビュー作で賞を取ったものの、
以来10年、1年に1冊の単行本に
単発のエッセイや少しの連載でなんとか生活しているという作家。
出された単行本が増刷されたこともなく、
遂には初版数も減らされてしまう。

同期デビュー組の仲間は、ジャンルはそれぞれ人気もそれぞれだけど、
いい関係が続いている。

出版業界の不況も関係し、本が売れない。
いい本だと評価されても売れない。

そんな時、ある書店で耕平の本をピックアップしてくれた書店員がいた。
最近は、本屋大賞に代表されるように、
書店員さんからの評判でヒットが生まれることも多いですね。

始めてのサイン会のとまどいも、
書店員の女の子も励ましも、純粋さが素敵。

ちょっと大人すぎる言い方をするカケルは、
チッチのことをよくわかっていて、
応援もするし、心配も。

そしてついに大きな賞の候補作になる。
賞の発表を待つ時間。
編集者や、出版社らの態度や気持ち。
どれもとても興味深くおもしろかった。

自分が作家になったような気分も味わえました。

登場人物は皆いい人で、
実際は陰険なひとやいじわるな人もいるだろうと、
思ってしまうけれど、
がんばったことが評価されるのは清々しくいい気持ちになります。

最後もとてもいい。
カケルがいい。
チッチ万歳!





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| 春色 | ー石田衣良 | comments(0) | trackbacks(0) |
シューカツ
 石田衣良氏の本が続きました。

いつから就職活動のことを就活というようになったのでしょう。
おまけに婚活も・・

テレビ局、雑誌・新聞社などマスコミ関係け就職希望の大学3年生7人が集まりました。
情報交換したり、励まし合ったり、勉強したり、
読んでいると、小説というよりドキュメントみたいです。
いままさに大学3年の長男も就職活動中。
父親とたまに話しているようですが、
私はあまりわからないので、
へ〜こんな風にするのか。と、びっくりもあり大変さも少しわかったかな。

大学受験まで、いろいろな試験を経験してきても、
就職試験が一番大変な試験だと言われます。
正解がない。とも言えるし、
これからの人生が大きく左右されるし、
大変です。

マニアル通りにはいかないし、
ハプニングもあるし。

小説の中の7人も、かなり順調に決まってしまう人、
大変さに押しつぶされそうになってしまった人、
素直にがんばれる人、
先輩もいろいろだし、
人生って大変だーーー







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| 春色 | ー石田衣良 | comments(0) | trackbacks(0) |
5年3組リョウタ組
 教師になって4年目、まだまだ新米なリョウタ先生の奮闘する姿です。

始めて高学年の担任になった4月から物語は始まります。
5年生といえば、もう一人前な口の聞き方をします。
正直、生意気な子も多いだろうな〜

学校という教育現場は意外に密閉された空間で、
学校、学年、クラスと範囲が狭くなるほどそれぞれ独自な異質な空間でもあるようです。
担任の先生によって意識も雰囲気もがらりと変わってしまうことも怖いですよね。

いろんな先生が登場して、先生なのに・・と信じられないことをする人がいますが、
先生も人間、他の大人、他の社会となんら変わりはないのかもしれません。

そんな中、中道良太先生は熱血というわけではないけれど、
自分の思うまま行動しながらも、子供たちへの思いは熱く、
困難な出来事が起きても、子供と一緒に悩み考え解決していきます。

子供を叱れても、親は叱れない。の言葉が印象に残りますが、
親が
間違っている場合もあるでしょう。
どう考えても子供たちが被害者のように。

誰もが困っている人を助け、信じ、、認め合う世の中だったら、
何の苦労もいらないけれど、
やっぱり考え方、暮らし方はそれぞれで現実を認めて立ち向かうしかないのかもしれません。

家に居場所がないのなら、学校で、
学校に居場所がないのなら、家で、
先生や友達や家族や、誰かしら見ていてくれる力になってくれる人がいるはず。

夢や希望を持って教師になっても、思うようにいかないことも多いのかもしれません。
今まで、我が家の子供達がお世話になってきた先生方も
いろんな先生がいました。
でもやっぱり認めてくれた先生がより印象深くなっていますね。

世の先生方に、がんばってと応援したくなります。

それから、学校ごとの違いはあれど、
教育の現場には競争がつきもの。
受験がその主たる例ですが、
本の中の小学校のように、学年のクラスごと順位がつけられるのは
いかがなものでしょう。
そんな小さな、空間で競争させなくても。
最後、その競争の弊害が起き、
リョウタ先生の決断は気持ちよかったけれど。

先生も大変だけど、子供たちも大変だ。










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| 春色 | ー石田衣良 | comments(2) | trackbacks(0) |
美丘
  美丘という名前の女の子がいた。
嵐のような性格だと彼は言う。
そんなミオカと過ごした13ヶ月。

始めにミオカが死んでしまったのだということに触れ、
彼女との出会いから、別れまでの濃密な時間が描かれます。

ちょっと生意気な女の子。
友達と過ごす時間が楽しくて、自由があって、若さあふれる大学時代。
そんな時間もミオカの心と体は戦いに望むかのように、
激しく燃えていた。
無駄な時間なんてない。
ただ自分自身を生きるだけ。

そんなミオカを愛しはじめたとき、
ミオカの真実を知らされます。

でも賢明に生きる。
ずっとずっと側にいる。

以前何かの話で、
死んでしまったのではない。

生き抜いたのだ。

という言葉が印象に残っているのですが、
ミオカも短い時間だったけれど、
彼女らしく生きぬいたのだと思います。

彼女とした約束はあまりに悲しい。
こんなにも悲しい約束があるでしょうか。













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| 春色 | ー石田衣良 | comments(0) | trackbacks(0) |
眠れぬ真珠
 もーーずるいよ〜

いい女なんだから!

今年No.1の恋愛小説。
もう一度だけ、本気の恋がしたくなる。

ってことですが、
逆にならないよ。
だってこんないい女じゃないもの、自分。


45歳独身。版画作家として生きてきた咲世子。
結婚は一度したけど、子供はなく、
更年期の症状が出始め、
もうこの先の人生下っていくばかりだと思っていた。

そんな時に出会うんですね。
17歳も下の男。

いかにも物語ぽい出会いがありました。
で、恋に落ちてしまうわけです。
年下の彼のエピソードもいかにもありそうな設定なのですが、
まんまとはまっていきますよ。

咲世子も、私も・・

しかし、単に年下の男に溺れる女でなく、
しっかり大人ないい女なんです。
悔しいくらい。

嫉妬に狂ってしまった亜由美は怖いけれど、とても人間臭い。
咲世子は、いつも冷静。
年下の男の子との恋には、必ず終わりが来ると、
わかりずぎる位わかっていて、
もっとワガママ言ってみてもいいんじゃないかと思うほど。
ふたりの濃密な時間が永遠でないことを知っている。
とても苦しいのではないかと思うけれど、
別れもかっこいいったらないです。

最後の最後のエピソードに涙。
真珠の想いも、映画祭のことも、別れの理由も。

先のことを考えるのはよそう。

今日は明日よりも、いつだって一日だけ若いのだ。

やっぱり今年No.1の恋愛小説でした。


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