本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。 ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
  ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。
  そのための覚え書きのような簡単感想メモになります。
  評価の☆を付けるのはやめました。

★最近のお気に入り
楽園のカンヴァス  原田マハ
ライアの祈り    森沢明夫
海賊と呼ばれた男  百田尚樹
百年法       山田宗樹
ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ
妖怪アパートの幽雅な日常シリーズ
東雲の途      あさのあつこ
困っている人    大野更紗  
自分のアタマで考えよう  ちきりん
もちろん澪ちゃんシリーズは大好きで新作を待ちこがれています。     
★2013年に読んだ本で好きな本

はかぼんさん
しのぶ梅 晴天の迷いクジラ きみはいい子 路(ルウ)桜ほうさら
さくら動物病院 青空の卵 南下せよと彼女は言う
火群のごとく

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さようなら、私
 三つの短篇です。
今の自分に別れるために旅をしたり1歩踏み出す女性のお話でした。

恐竜の足跡を追いかけて
 中学時代の同級生が自殺したため帰郷した美咲は、7年ぶりに初恋の相手ナルヤに再会する。
そこで旅に誘われて行った先はモンゴルだった。
不倫を経験し傷ついた美咲はもう笑わないと決めていた。
実はモンゴルの遊牧民が父親だというナルヤはモンゴルに恩返しをしたいとがんばっていた。
モンゴルでの滞在はびっくりすることだらけ、でも今までの概念を変えるには充分な環境だ。
笑わないはずだったのに笑っている美咲。
満点の星を見上げて、きっともっと笑顔になれる。

サークルオブライフ
 仕事でカナダへ行くことになった楓。
楓はカナダは初めてじゃない。
母親が施設で死んだと聞いても哀しくない。
最後はホームレスにまでなった母親のことは大嫌いだった。
カナダで生まれた楓は母親とともに森で暮らし出生届けも出されておらず、
自分から逃げ出してきたのだ。
日本に帰国する手助けからのちの面倒も見てくれたのは母の妹春子おばさん。
母からたったひとつ、死んだら渡してほしいと古いスーツケースを受け取り、
どこかで捨てればいいかとカナダまで持っていた。
カナダの町を巡るうちにメープルがいっぱいで楓はカナダという土地に迎えられているような気分になる。
そして母の遺品のスーツケースを開ける。

そこから出てきた子供のころの自分の気持ち。
年下の彼マサシくんに本当の自分を打ち明けやっと前へ

おっぱいの森
 突然死で子供を失った夫婦が見失った心を取り戻すまで
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リボン
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鳥にまつわる人たちのお話。

不思議なすみれちゃん。
ひばりの名付け親であり、おばあちゃん。
お団子頭の中で鳥の卵を温めるすみれちゃん。
産まれたのはオカメインコ。
リボンという名前をつけて大切に大切に育てていた。
幼い子供のころ、友達よりも小さな生き物が大事なときがある。
まだうまく友達と接することができないほんの子供のころ。
ひばりもそんな感じ。
でも鳥は翼があるから飛んでいってしまう。
リボンも飛んでいってしまった。

それから、間にいろんな人たちの鳥との付き合いが描かれる。
そしてひばりは中学生になり大人になっていく。
目の前には見えなくても、過ごした時間がどれだけ宝物なのかを教えてくれた。
すみれちゃんはもういない。
でもリボンが繋げてくれている。

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つるかめ助産院

夫が突然失踪してしまい、夫を探してかつて夫と行った南の島へやってくる、
小野寺まりあ。
なんだか芸名みたいな名前です。
その島で最初にまりあに声をかけたのは、
島で助産院をする、鶴田亀子。
こちらは芸人のような名前。

つるかめ先生を筆頭に、助産院を手伝うベトナムから来ているパクチー嬢や、
エイミー、サミー、長老、島の人たちと触れ合いながら、
大切なものに気づく物語です。

島に来てすぐに妊娠しているとこがわかるまりあ。
多くの妊婦さんと接し、出産に立ち会う。
結構リアルな出産シーンが出てきます。

島では、何でも自分でするし、食べるものも自分で調達し、育てるし穫ってくるし、忙しい。
娯楽があまりないので、朝の体操やお昼のランチパーティや、
皆でよく集まるのだけど、
いっつも皆が笑っているのが印象的。
こんなふうに自然に笑えるのって素晴らしい。
でも皆いろいろな過去を持っている。

辛い出生の秘密をかかえるまりあが、
辛いのは自分だけじゃないと気づき、
生まれてきたことに感謝し、
産んでくれた母親への思いが変わる。
育ててくれた養父母の気持ちも、痛いほどわかるし、
生まれる命、去り行く命、すべて神秘の世界。

最後またまたーーって出来過ぎの展開で、
小野寺君はいったいどうしたっての?
謎です。









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ファミリーツリー
 小川糸さんの新作です。
前二作品もとても好きだったので、楽しみにしていました。

今回の舞台は穂高。
行ったことはないですが、
山々と、とても美しい自然のイメージがあります。
そんな自然いっぱいの穂高に住む少年は流星、リュウくん。
遠い親戚の女の子、凛々ことリリー。
三週間しか生まれが違わないのに、3月生まれと4月生まれのため、
リリーの方が学年が上になる。
出会った3才と4才の時から、大学生になるまで。
ふたりの物語が始まりました。

小さな頃って、女の子のほうがただでさえしっかりしていて、
学年が1つ違うことも大きな違いになってしまう。
リュウくんのひいおばあちゃんの旅館に、
毎夏やってくるリリー。
無邪気な子供の頃。
犬の海との出会い。
楽しい夏の日々。
ずっと続くと思っていた日々。

でも、何もかも変わらずにいることなんて出来ない。

ひいおばあちゃんの菊さんがとってもいい。
父母に対してどう接したらいいいか悩む思春期。
菊さんには素直になれる。というか、
全部わかってしまう。

将来に悩む日々も成長するが故。
いつまでたっても、リリーの方がしっかりしていて、
やきもきしてしまうリュウくんだけど、
穂高の自然のように、かけがえのないものを離さないで。

菊さんから繋がったファミリーツリー。

きっとずっとずっときらきら輝くことでしょうね。










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喋々喃々
最近とてもいい作品に多く出会っているのですっごくうれしいです。
この本もとても好きな1冊になりました。

『食堂かたつむり』のデビュー以来2冊目です。

今回も空気感がとても心地よく、
題名からしていいじゃありませんか。

『喋々喃々』とは、男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子。
だそうですが、
物語のテーマのような言葉ですね。
題名だから当たり前かしら。
でもいい言葉の題名を付けるな〜と納得。

東京、谷中でアンティークきもの店を営む栞。
家族とは仲が悪いわけではないけれど、
距離があると感じてしまう。
とことん控えめで、でも仕事(きもの)のことに関しては
きちんとした考えに基づくこだわり。

すてきなお店だろうな〜
春一郎との出会いはそんなお店で。
こちらも控えめでありながら、
栞の気持ちをぐっとつかんでいく。
全然迫ってこないのがいい。

最初のころは、本当の気持ちがわからないような気がしましたが、
ふたりで何かを食べるという時間が増えていくごとに、
ゆっくりゆっくりとふたりの気持ちが近づく。

日本や着物の良さも再確認させてくれる。
季節の移り変わりも何もかも美しい物語でした。







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食堂かたつむり
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表紙のかわいさで手にとった本です。
そして帯で『食べること』の物語だと知り、購入しました。

主婦なので、毎日料理をすることが当たり前ですが、
単調になったり、
面倒になったり・・するので、
改めて食の楽しみを知りたく、その中でどんな物語があるのか興味深々でした。

始まりは予想に反して、恋人に逃げられてしまった場面からです。

実家に帰り、小さな食堂を始めるのですが、
調理の才能がすばらしい。
才能だけでなく、とってもとっても好きみたい。
食材を最高の形に調理することに無類の喜び、幸せを感じています。

食べるひとその特定の人のために作る料理。
その人が何を考え、どんな状況か、理解して作る料理。
たとえどんな状況かわからなくても、
これだけ料理を真剣に、愛することができるなんてすごいの一言。

手間のかかることを少しも面倒に感じない。
こんな風に調理された料理を食べられたら幸せだろうな。
料理って人を幸せにするんですね。

なんだかんだ言っても、おいしいものを食べるときの笑顔っていいしね。


以下、ちょっとだけ最後の部分に触れるので、ねたバレだめな方はご注意ください。






こんなにおいしい料理が作れる倫子だけど、
お母さんに対して誤解があり、うまく接することが出来ません。
お母さんも・・

最後にその秘密が明かされましたが、
うう・・・涙
不意打ちだ・・

その前に、エルメスの運命もちょっと・・
仕方ないのだけど、命だよね。
調理するってことは、命をいただくってことだと、
改めて思いました。

母と娘の関係。
さだまさし氏の『眉山』に似ているような。



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