本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。 ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
  ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。
  そのための覚え書きのような簡単感想メモになります。
  評価の☆を付けるのはやめました。

★最近のお気に入り
楽園のカンヴァス  原田マハ
ライアの祈り    森沢明夫
海賊と呼ばれた男  百田尚樹
百年法       山田宗樹
ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ
妖怪アパートの幽雅な日常シリーズ
東雲の途      あさのあつこ
困っている人    大野更紗  
自分のアタマで考えよう  ちきりん
もちろん澪ちゃんシリーズは大好きで新作を待ちこがれています。     
★2013年に読んだ本で好きな本

はかぼんさん
しのぶ梅 晴天の迷いクジラ きみはいい子 路(ルウ)桜ほうさら
さくら動物病院 青空の卵 南下せよと彼女は言う
火群のごとく

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世界中で迷子になって
 世の中が広いことを知ったのが大学生のころ(四国の存在も知らなかったらしい)
という角田さんは、
小学から高校ストレートの私立という狭い世界で生きていたみたいだから、
結構なおじょうさまなのだろうか。
いやしかし地理で勉強はするでしょ。四国。
デビューは遅かったようだけど、それから世界をあちこち旅するようになって、
単なる観光旅行でないおもしろさが感じられて読んでいて楽しいです。
全然旅行なんてしない私にしてみたら、うらやましい限り。
紙面で楽しませてもらいました。

それにしても前半の旅行に続き、後半の日常の事件のほうがおもしろい。
というか妙に同じ事件に遭遇していてびっくりするやらおもしろいやらでした。
特に、携帯ショップの事件。
私もつい先日経験したばかり。
携帯ショップのおねえさんが言っていることがさっぱりわからない。
全く同じところでわからなかったのです。
も〜早口すぎて何言っているかさっぱりわからない〜
って窓口でだだこねた私。
私ってばこんなかわらんちんのおばさんになっちゃったんだ。って自分でショックを受けていました。
でも、でも、な〜んだ角田さんみたいな作家を職業としている人だってわからないんだ。
ちょっと安心(^^;
やっぱり同年代だわ。
その他もろもろ同感してばかりでした。


| 春色 | ー角田光代 | comments(0) | trackbacks(0) |
ツリーハウス
 家族のルーツを巡る物語。
最初題名を見たとき何かに似ていると思ったのですが、
小川糸さんの『ファミリーツリー』と重なりました。
テーマも似ているようです。

新宿にある小さな中華料理屋の『翡翠飯店』
祖父が始め、父が継ぐ。
そして、孫の良継の視線で物語は進む。
自宅続きのその家には、簡易宿泊所みたいにいつも誰かががいて、
無職の叔父もいて、でもそれは普通のことだと思っていた。

祖父の死をきっかけに、他の親戚がいないことや、
お墓がないことなど、不思議に思い、
祖父母がどこで生まれ育った人たちなのか、
知りたいと思うようになる。

気落ちしている祖母を誘い、
祖父母が出会ったという満州へ、行くことに。

嬉しそうでもない祖母を連れ、
頼りにならない叔父の太二郎と3人の旅が始まる。
なんだかちぐはぐな3人です。
そんな旅の間に、祖父母の出会いからが描かれていきます。
何かを求めて満州に渡った人たちが、
日本に戻ってくるころの壮絶な記録は、
『流れる星は生きている』で読んで驚愕したのですが、
今回はさらりといきます。
ちょうど妊娠した時期と重なりやはり大変なことも多かったでしょうが、
家族を捨てて家を飛び出した者同士、
手を取り合い生きてきた祖父母の人生。
手を取り合いというとキレイすぎるかな。

日本に帰ってきて中華料理を開く。
そして満州にいたという人たちに親切にするうち、
いつも誰かがしばらく住んでいたりするようになる。
来る者拒まず、去るもの追わず。

父と母の出会い、叔父や叔母のこと、
いろんな人生が繋がり流れていきます。












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なくしたものたちの国
 『Presents』での松尾たいこさんのイラストとのコラボ再び。
子供のころあったのに、なくしてしまったもの。
がテーマの小説です。
とても温かいのに、どこか哀しい。
ずっと同じでいられないとわかっている。
いつの間にかなくしてしまって、気づきもしないものたちがある。

ヤギのユキちゃんと話ができたあのころ。
それにしてもヤギってユキちゃんて名前多くない?

なくしたものたち。
忘れたものたち。
でもそれでいのだとちゃんと言ってもらって少し安心出来る。
イラストをじっくり眺めながら、ゆっくり読みたい本です。






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ひそやかな花園
夏休みの数日、キャンプに集まる7家族。
普段と違う親の顔があり、
戸惑いながらも楽しく過ごす子供たち。
普通に仲のいい家族で集まってという雰囲気でないことは、
最初からわかる。
子供たちも、何かおかしいと感じていたのだろう。
突然、中止になったきり連絡先もわからず、数年。
大人になった、あの時の子供たち7人が、
少しずつ繋がり、集まりだす。

真実を親から聞いた者、今始めて知る者。
しかし、その真実もそれほど衝撃に感じない。
少し、宗教が絡んでいるのかと思ったけれど、違うし。
親になること。子供を持つことってそりゃあ大ごとです。
簡単になってしまう場合も、予定外の場合もあるでしょう。
それでもよく言われるように、子供は親を選べない。

7家族もいるから、それぞれの事情を深く描いていたらすっごい長編になってしまうだろうけれど、
波留や、樹里など個性的なふたりをもっと深く知りたかった。
あまり好きな感じじゃなかった紗有美が、ちゃんと前に進めるといいとは思うけど。






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マザコン
もしかしたら、うちの息子はマザコンじゃないかしらと、
思うので、興味深い題名でした。
角田さんの本も好きだし。

いろんなタイプの親子がいて、
母親だけでなく、父親との関係も、
そして、親が老いてきた状況が多くて、
内容が暗く重いです。
そういう時期はいずれ必ずくるものだけど、
そして実際私もそんな状況にいるので、
読んでいてせつなくなってしまいました。

血の繋がった親子なんだもの。
マザコンでいいじゃない。






 
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くまちゃん
昨日読んだ『ズームーデイズ』と雰囲気の似た本でした。
なんだか同じ雰囲気の本が続くと、あとから読んだ本の印象が悪くなってしまうかも。
ちょっと読む順番間違えたかな。

どちらも、ひとことで言うと、恋愛って難しいね。ってこと。

連作短篇になっています。
恋の終わりにはふる人、ふられる人がいて、
ふった人の次の恋愛が順に描かれる。
前のひとは案外よかったと思ってみたり、
今更に気づくこともある。
恋の始まりなんて、きっかけなんて、
どこにあるかわからない。

でも結局、違う人生を生きてきた他人同士が、
一緒に暮らして完璧にうまくいく可能性なんて少ないと思うよ。
妥協しなくちゃ。という意味でないけれど、
つくづく恋愛って大変!
って、思ったのでした。







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三月の招待状
それは離婚パーティーから始まった。

大学時代の友人同士の結婚、離婚。
学生時代から随分経って30代になっても
いい意味も悪い意味も変わらない関係。

昔から地味な子で専業主婦の麻美がもがき、
離婚した裕美子は、合コン三昧で恋を探すけれど深くは付き合えないまま。
離婚した正道は、若い彼女がいるもののどこかすれ違いの気持ちを持つ、
充留はあまり働こうとしない若い彼と付き合い、
ちょっとかっこいい宇田男は、麻美に手を出したり・・

麻美によるとみんなでわちゃわちゃしているらしい。
何かあると集まり、本来の目的より酒を飲むことの方が大事なことみたいなひとたち。

他に人生がよく見えたり、
過去を思って戻りたくなったり、
何もかも放り出したくなったり、
そういうことあるある。
そんな人いるいるい。って思いながら読んでいました。

ただ結婚してもあまりいいことがないみたいに描かれています。
確かに自由がなくなったり、
相手のいやな部分が見えてきたり、
それは当然だと思う。
夫婦は所詮他人なのだし、そう考えると妥協することが結婚だろうか。

季節が過ぎ、離婚パーティーから1年経ったとき、
なんと結婚パーティーにまた集まっている彼らは、
ずっとこういうことを繰り返して過ごすのでしょうね。




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エコノミカル・パレス
 フリーターとか、派遣社員とか、正社員で仕事をしていないと、
何かと問題ありのような、
特に最近の派遣切りなどのニュースを聞くと、
仕事があることが幸せだとも言える世の中です。

物語の主人公も、34歳フリーター。
おまけに年下の同性相手は失業中。
母親はそんな娘に何でも頼み事するし、
この子大変。
生活費の心配をしながら日々暮らすのって、
しんどいよーー

迷いながら、ちょっと恋をしながら、
生きている。



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さがしもの
『本』にまつわる短編小説集です。
と、聞いただけでとても興味を持ちました。

どの物語もとっても味がある。

自分が古本屋に売った本と、外国の古本屋で出会う不思議。
巡っているのだと思うけれど、
こんな偶然というだけでは片付けられない出会いがあったら・・
単純に売る本に印をつけようなんて思う人もいるかもね。

読んだことのある本が似ている人に出会うのは、
すっごくうれしいと思う。
同じ本を読んだことによる仲間意識というと大袈裟だけど、
思いがけないひとだったら特に、意識してしまうかも。
恋愛になるのもわかるな〜
でも恋愛はそれだけなく、
同じ本を読んでなくてもいいし、趣味が似てなくてもいいんだね。

自分が薦めた本を読んでもらうのもうれしいし、
身近なところで言えば、
我息子は実家に帰ってくると、
私の薦める本を読んでいきます。
読みきれない本は持っていって読んでいます。
そして、お母さんの薦める本ははずれがないと言ってくれるのが
なんともうれしく親孝行な息子です。

年齢を重ねるごとに同じ本でも感じ方がかわるのもわかります。
若いころに読んだ本を再読してみるのもいいですね。
あの頃わからなかったことがわかるようになったり、
おもしろく感じるようになったり、
一度読んだだけで、つまらないと言うのは作家さんに失礼だということも、
よーーくわかりました。

そして、どうしてそんなに本を読むの?と聞かれたおばあちゃんの言葉。
「開くだけでどこでもつれていってくれるものなんて本しかないだろう」
って、私もよく聞かれます。
よくそんなにたくさん本を読むね。って
自分は平凡な人生だと思うけれど、
本でどれだけ波瀾万丈経験させてもらっているか。
楽しいですよ。

戦後、物がない時代でも本を求めたひとがいた。
人は本を必要としている。

表題の『さがしもの』もいいです。
おばあちゃんの気持ちが少しわかる。

私は私を呼ぶ本を、これからも読んでいきたい。





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あしたはうんと遠くへいこう
 

ひとことで言ってしまうと、
17才から、32才まで、ひとりの女性の恋愛遍歴だな。

高校生の頃の不器用な感じから、
恋に奥手なのかと思ったら、
大胆な行動にでるし、だいたい男いるし。
いきなり外国で自転車ひとり旅なんてしちゃうし。
不思議な子。

次から次へ、でもあんまりいい男と出会わない。

高校のころからの友だちは、反対にずーーーと同じ人と不倫しているし。

どっちもどっち。

そんなふたりは気があうのかもしれないけど。

物語のラストは32才。

まだまだ明日がある。よね。


ちなみに、スライという言葉が出て来てうれしかった私。
(意味不明ですみません)


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