本を読んで、笑って泣いて怒って感動した素直な気持ちを綴っています。 ブログタイトル変更しました(旧 読書の薦め)
  ただひたすら本を読みたくなるので以前読んだ本すら忘れてしまうこともしばしば。
  そのための覚え書きのような簡単感想メモになります。
  評価の☆を付けるのはやめました。

★最近のお気に入り
楽園のカンヴァス  原田マハ
ライアの祈り    森沢明夫
海賊と呼ばれた男  百田尚樹
百年法       山田宗樹
ビブリア古書堂の事件手帖シリーズ
妖怪アパートの幽雅な日常シリーズ
東雲の途      あさのあつこ
困っている人    大野更紗  
自分のアタマで考えよう  ちきりん
もちろん澪ちゃんシリーズは大好きで新作を待ちこがれています。     
★2013年に読んだ本で好きな本

はかぼんさん
しのぶ梅 晴天の迷いクジラ きみはいい子 路(ルウ)桜ほうさら
さくら動物病院 青空の卵 南下せよと彼女は言う
火群のごとく

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祈りの幕が下りる時
事件ではなく思わぬところから加賀恭一朗の名前が出てきてどきりとしました。
彼の母親が亡くなり遺骨を引き取りにいく。
家を出てからひとりで生きてきた母の暮らしぶりや関わった数少ない人物。
それが東京で起きた事件に繋がってくるとは。
加賀の管轄で起きた事件でないものの母親と繋がりがあった人物のことでもあり、
突き詰める姿勢はいつものこと。

親と子。生まれた環境。いつものごとく選ぶことが出来ない状況から始まった事件でした。
生きていくため自分を捨てる。
誰でもなく生きていく。極力ひとと関わらずどんなに孤独な暮らしだっただろう。
一目を忍び娘と会うひととき。
娘の幸せのために生きる。
そうでない母親のようなひともいるのだけど、
おせっかいすぎるのもよくないのかな。
人のこころが読めたら無理に入りこむことはなかったのに。
ただひとりの人間として生きることすら難しいなんて。
苦しく辛い。

しかし、母親の思いを知ることとなった加賀の心は迷いなどなくこれから先も真実に向かっていくのだろう。
| 春色 | ー東野圭吾 | comments(0) | trackbacks(0) |
夢幻花
 こういうのをエンターテーメント小説というのか東野さんの小説は
とにかく読みやすい。わかりやすい。

以下あらすじねたばれ多いです。





最初に通り魔らしき男に日本刀で殺されてしまう夫婦の事件がありそれが前の東京オリンピックの少し前。
それから毎年朝顔市に家族で出掛けるのが恒例という蒲生一家の登場。
次男の蒼太はあまり気がすすまなかったけどそのあとうなぎやに行くというのでしぶしぶ付き合っていた。
しかし足を痛めて休んでいるときに出会った同じ歳の女の子伊庭孝美と仲良くなり、最初はメール、そしてかわいいデートをしたりしていたが、突然親の反対と、孝美からもおしまいにしようと言われ突然断ち切られてしまった。

そして大学生になった蒼太。
原子力の研究で大学院に進んでいたが震災の影響で行く末に悩んでいた。

鳥井尚人。突然自宅マンションから飛び降り自殺。

秋山梨乃。尚人とは従姉妹。水泳でオリンピックを目指す程だったが突然泳げなくなりプールから去っていた。
それからおじいちゃん(秋山周治)のところに時々遊びにいくようになり、
花が好きでたくさん育てているおじいちゃんにブログを薦めたり、
おじいちゃんの言葉に支えられていた。
そんなある日おじいちゃんの家に行き、殺されているおじいちゃんを発見してしまう。

少し前に珍しい花が咲いたと見せてくれたけれど、
ネットに公開したり誰かに話したらだめだと言われていた黄色の花の鉢が事件後消えていた。

何か情報をつかみたくてネットに載せた黄色い花の写真から連絡をしてきたのは蒲生要介。蒼太の兄だった。

蒼太はずっと家族の中で自分だけがのけもののような気がしていてその訳を知りたかった。
おじいちゃんの事件を追っていた梨乃と知り合いふたりで少しずつ核心に近づいていく。

江戸時代にはあったはずの黄色い朝顔が今は見られなくなったのは何故か。
元々薬としていた朝顔の種。
黄色い朝顔の種が特別に覚醒作用があることがわかり、それを飲んだひとたちが事件を起こす。

ここで最初の日本刀の男の事件。
殺された夫婦の忘れ形見の志魔子は蒼太の母。
兄の要介、その父、祖父代々続く警視庁勤務。
黄色い朝顔を世に出してはいけない。
その使命を背負う。

黄色い朝顔の種を食べて興奮状態になり書いた曲が素晴らしいと種の威力にはまってしまったバンドをやっていた鳥井尚人とその仲間大杉雅哉。
種の栽培を尚人のおじいちゃん(秋山周治)に頼んだことからふたりはおじいちゃんの家に出入りするようになる。
尚人亡きあと種がどうなったか気になる雅哉はひとりで周治を訪ねる。
しかし種を幻覚剤として飲んでいるのだということを知られてしまい、
警察に通報するという周治を殺してしまう。

黄色い朝顔を知ったために起きた悲劇がたくさん。
幻覚剤と薬とは紙一重だと思う。
人を狂わせたり治したり。
世の中には負の遺産というものがある。
誰かが受け継いでいかなければならないなら自分が。
ってかっこいい最後の蒼太。
梨乃もプールに再挑戦。


すっかりあらすじを書いてしまいました。
自分メモ。
| 春色 | ー東野圭吾 | comments(0) | trackbacks(0) |
虚像の道化師
図書館の予約の具合で、ガリレオシリーズ7があとになってしまいました。
まあ別に問題ないですね。

草薙から相談に行くだけでなくいろんな具合に湯川がかかわるようになっていますね。
まあかかわらないと話にならないのでしょうけど。

最初に犯人だと思った人物が実際は違う。
短い話のなかにうまくまとめるものですね。
いろいろな装置は時代によって変わってくるのだろうな〜
でも気持ちはいつの時代にも変わらず、
出世やお金、男女関係に難ありですね。JUGEMテーマ:読書

| 春色 | ー東野圭吾 | comments(0) | trackbacks(0) |
禁断の魔術
 ガリレオシリーズ最新刊です。
もうこれは福山くんとコウちゃんのイメージが浮かんできてしまいますね。
4つの物語。
短い話なので簡単に被害者が出て、犯人もわかってしまうのですが、
自分の保身のためとか単なる金目当て殺されてしまう人たちの無念をすごく感じてしまって、
ひとりもやもやしています。
特に、最後の話。
弟には復讐させてあげたかったと思うのはだめですか。

| 春色 | ー東野圭吾 | comments(0) | trackbacks(0) |
麒麟の翼
加賀刑事シリーズ最新作。
やっぱり読みやすくて、おもしろいのだけど、
最初のころの加賀刑事の方が好きな気がする。
その執念とも言える捜査が、あまりに出来過ぎのような。
上司も加賀のすることには期待して待っているようですし、
今まで数々の事件を解決していたのだから、
そうなりますよね。

『新参者』で、日本橋署に配属になった加賀恭一朗。
その慧眼は健在でした。

日本橋の麒麟像にもたれかかる男性。
近くの交番の警察官が近づいて見たものは、
胸にささったナイフだった。
その後すぐ不審人物を発見。
しかし、逃げようとしたその男はトラックにはねられ意識不明の重体になってしまう。
殺された男のかばんや財布を持っていたため、犯人だと思われたが・・

殺された男が、日本橋にいた理由。
刺されたまま麒麟像まで歩いてきた理由。
被疑者とされた男は、
施設育ちで、派遣会社を解雇されて職を探している。
確かに大変な生活かもしれないけれど、
同棲している女性が妊娠し、ふたりでがんばっていこうとしている時、
人殺しをするような状況に見えない。

被害者、青柳武明。
被疑者、八島冬樹。
それぞれの周りを丁寧に調べていく。

赴任してから自分の足で歩いて、界隈の店や人たちのことをわかっている加賀は、
メガネケースがどこの店のものだとか、
ほんとよく知っている。

大きな鍵は、武明の息子の悠人でした。

目の前の事件だけを見るのではなく、
通じるすべてのことに目を足を向け捜査が進んでいく。

ひとつの過ちをごまかして生きてきてしまった起きた、
不幸な出来事。
それも、教師からごまかすことを教えられてしまった少年たち。

罪は謝罪して、償わなければ前へ進むことはできない。

新犯人は、前半の展開からは想像もしていなかった人物でした。
しかし、心が通じていないかと思われた親子の関係が、
実はとても大きな絆で繋がれていた。
気がつくのが遅かったかもしれない。
でも、きっと前へ歩んでいける。






 
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| 春色 | ー東野圭吾 | comments(0) | trackbacks(0) |
白銀ジャック
新年明けてすでに1週間も過ぎてしまいました。
すぐに読めると思っていたのに、お正月ってやはり読書モードになっていないですね。
お客さんがあったり、出掛けたり、
結局、主婦は休めないので。
そんな中、少しずつ読んでいたからか、物語のスピード感を感じることができなくて残念でした。



 スキー場に爆弾が埋まっているとの脅迫状が届き、
身代金の要求があった。
社長始め、幹部たちは警察には知らせないという。
いつ爆破されるかわからないという緊張の中、犯人からの要求に従い、
身代金の受け渡しを行う。
犯人の動機は何か。
1年前に無謀なボーダーに衝突され命を落とした女性の、
夫と子供もスキー場に来ていた。

私にはスキーも雪も遠い存在なのですが、
純粋にスキーやスノーボードが好きだという人たちの気持ちを踏みにじるかのような、展開の数々。
経営陣の行いも理解できない。
真相がわかっても気持ちはすっきりしまいままになってしまいました。





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プラチナデータ
 相変わらず先が気になって一気読みにはなるけれど、
何か物足りない。

DNA情報を国家規模で管理することによって、
犯人の検挙率が格段に上がるシステムが出来ようとしていた。
しかし、そのプログラムを開発した天才兄妹が殺され、
現場の残された髪の毛から割り出された犯人は、
データを管理する側の研究員、神楽龍平だった。
その謎を調べるため動き出す。

完璧だと思われていたことにも、次々と裏があり、
監視カメラの操作や、二重人格者の存在、
かなり辛口に言うとどこかで出て来たからくりばかりのように思えて、
新鮮さが感じられなかった。








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カッコウの卵は誰のもの
こうまで次々と小説を書ける東野さんには感服ですが、
いやおもしろく読めるのもさすがなのですが、
いま一つ迫力が感じられませんでした。

題名から想像できる範囲内での展開でしたし、
こんな風に辛口で書くのも、
東野作品には今まで多く感動させられてきたからです。
もっともっと期待してしまいます。

スポーツの才能が遺伝することを研究する機関で、
遺伝子からすごいスポーツ選手になるだろう人材を探す。
近道な手段なのかもしれないけれど、
こんな科学的なことで将来を決められるのだろうか。

スキー選手たちが主人公です。
オリンピック出場経験のある父親を持つ娘。
その娘の出生の秘密を隠し続ける父親。
遺伝子からスキー選手にスカウトされた少年。
息子から本当に好きなことを奪っていいのか悩む父親。
自分の娘を他人に預けた母親。
若いころの過ちを心に秘める父親。
父親に嫉妬した青年。

いくつかの親子が登場し、
思うことは子供の幸せのはずなのに、
歯車が狂ってしまう。

更なる過ちを重ねないように、
正直に話すべきか否か。
いや、過ちですらなかったかもしれない。

ただ愛情故だったのですよね。








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新参者
  加賀恭一朗すごっ!
東野作品の中でも、加賀刑事が登場するものはほとんど読んでいます。
特に『赤い指』が、関係者の心情に迫るときの対峙方が絶妙で好きでした。
今回も期待を裏切りません。

日本橋で、一人暮らしの40才代の女性が殺された。
犯人を捕まえるべく、動き出す日本橋署の刑事たち。

その中で、異彩を放つのが加賀恭一朗。
彼は最近この日本橋署に着任。
あまり知らない土地だからか、あちこち歩き回り、
いろんな人たちと接することになる。

その街の人たちとの出会いがそれぞれ短篇で語られ、
犯人探しと全然違う方向へ行っているのではと、見せかけつつ、
繋がりも匂わせ、
うまい具合に最後の章で犯人にたどり着きます。

死人に口なし。と言うように、
亡くなったひとの気持ちや、生きていた時の真実は中々他人にはわかりません。
毎日、どんな風に暮らしていたか。
どんな人と付き合いがあったか。
どんな気持ちで過ごしていたか。
特に今回の被害者は子供が家を出て連絡するすべもなく、
離婚してひとり暮らしをしている。となったら、
誰が彼女のひととなりを語ることが出来るのでしょう。
もちろん友達もいます。
でも、実際友達だからって、何もかも話しているわけでないし、
知らないことも多い。

まるでそんな彼女に変わって語るかのように、
加賀恭一朗は歩きます。
彼女が関わっていた街の人たちと話をするのです。
そして、聞こえてきた話は、
悲しみだけでなく、優しさも喜びもあった。

息子の彼女だと思うひとが勤めるケーキ屋さんでの話がいい。

その他、直接彼女と関係ないような、
でもつながりもあったのだけど、
煎餅やさんのおばあちゃんの病気の話や、
骨董品やの嫁姑の話。鍵を握ったキティちゃんとあわび。
時計やさんの飛び出していった娘の話と犬の散歩。
そのどれもが長編になってもおかしくない程深く感動的な話でした。

いろんな気持ちが溢れるなか、
結局は、子を想う親の気持ち。
上杉刑事の過ちも、後悔ばかりだと思うけれど、
子育ては親自身が試されている。
失敗は赦されないけれど、何かに代えて償っていくべきなのかもしれない。


図書館で予約していたのだけど、
待ちきれなくて買って正解。
いろんな余韻が頭をよぎっています。








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パラドックス13
やっぱりすごいな〜
東野圭吾。
何がすごいって、
読ませる読ませる。

結構厚い本だけど、本当に一気に読んだ上に、あっという間に読んでしまいました。

13という数字は存在に怪しさがありますよね。
P−13現象という怪しげな現象はいったい何なのか。

1月13日の13時13分の間の13秒が、
とっても大きな意味を持ちます。

地震があったわけでも、台風でも事件でもなく、
この時間が過ぎた東京では、人々が消えていた。

生きていたのは数人だけ。

地球滅亡かと思うほど危機的状況に陥る東京、
に、いる数人は、想いはそれぞれながらもありえない状況になった東京で暮らしていく。
この先にはいったい何があるのだろう。

他の人たちは、どこへ消えてしまったのだろう。

その秘密は・・

やはりあの13秒の間でした。

生きること。
死ぬこと。
を、すごく考えてしまいます。
現代は便利な世の中だけど、それに慣れてしまっている私たちは、
生命力に欠けるかもしれないです。
こんな状況になったら、とても生きて行ける気がしないし、
死ぬのも怖いのです。






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